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これからの塾の役割~教育コンシェルジュという考え方~

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これからの塾の役割~教育コンシェルジュという考え方~

 

私は個別指導の塾を経営しています。

個別指導の塾では基本的にその子に合わせた教育をしていきます。

しかしどこまで生徒に合わせた教育ができているのでしょうか。

 

 

ある保護者との会話

先日、中学生の保護者の方と面談をし、

以前通われていた大手個別指導塾のお話になりました。

 

その塾では授業の始めにいつも

「今日は何をしたい?」と聞かれるそうです。

 

その塾はいつも講師が生徒に聞いてから、

その日の学習準備を始めるそうです。

 

もちろん生徒の希望を聞くことは大切ですが、

その保護者の方は講師が生徒の状況を把握して、

今学習すべきことを提案してくれないことに疑問をお持ちでした。

 

塾によっては生徒によって学習するテキストを変えて、

授業はそのテキストを進めているだけの塾も多いです。

 

つまり生徒に合わせたテキストを選び

その内容を指導することが個別指導ということになります。

 

これもひとつの個別指導のあり方かもしれません。

しかしこれでは本当にお生徒ひとりひとりに合わせた教育と、

言えないのではないでしょうか。

 

これらの塾に求められるもの

 

私の塾が目指す個別指導は

生徒の現状(得意、不得意)を把握し、

そして生徒の目標(テストの点数、志望校)

との差を埋めるための計画を立て、

その計画に基づきその日に学習する内容を決め、

それを実行できるように生徒を

サポートすること

そして、自分で学習ができるようになること

です。

 

私の塾も生徒に合わせてテキストを変えますが、

毎回お子さまができた問題と

できなかった問題をすべて管理しています。

 

実際に生徒が解いた問題をチェックすることで

テストや模試の点数だけでは見えない

現状(得意、不得意)を把握することができます。

 

生徒に合わせた指導

一時間の学習量はどのくらいか。

暗記のスピードは早いか。

一度やった問題の定着率はどのくらいか。

途中式の書き方。

問題の間違え方の傾向。

 

学習の仕方にも

生徒ひとりひとりの個性があります。

 

それを踏まえて毎回次の学習計画を立て直し、

毎回学習内容を調整していきます。

 

生徒によって課題は変わるので、

テキストは同じでも学習する内容は自然と変わってきます。

 

宿題の出し方

もちろん宿題についても同じです。

学校や塾によっては多量の宿題を出し、

学習の定着を家庭で行っている所も多いと思います。

それもひとつの方法かもしれません。

 

しかし、

レベルの合っていない宿題や多すぎる宿題は

生徒の勉強への意欲を下げる可能性が高いです。

さらに自分で考えて勉強をする機会を

奪うことにもつながります。

場合によっては宿題を作業のように

こなすことを教えてしまいます。

 

成績が上げにくい生徒の特長

塾をしていて

一番成績を上げにくい生徒は、

この勉強を作業のようにこなす

クセが付いてる生徒です。

 

勉強をしてもこなしているだけで頭に入っていかないので、

いくら勉強しても解ける問題を増やすことができず

成績がなかなか上がりません。

 

このような生徒の場合、

体にしみついている勉強への姿勢を

直すことが必要なため時間がかかります。

 

このような生徒は

先生や親が言うとおりに勉強している生徒に多いです。

良い成績が取れているうちはいいのですが、

良い成績が取れなくなったときに大変です。

またこのような生徒は

高校で伸び悩むことも多いです。

 

伸びる生徒の特長

反対に

高校で伸びる生徒の特徴は

自分で学習ができることです。

 

家庭学習も自分で考え、自分に必要な学習をすることができます。

自分に必要なことだけを学習するので効率よく勉強することができます。

 

教育コンシュルジュ

私の塾が目指すのは

教育のコンシェルジュです。

 

旅行のコンシェルジュが観光スポットの案内から、

チケットの準備、旅行のプランニングまで、

お客さまの多くのリクエストに応え計画を立てるように、

生徒の現状と目標に合わせて計画を立てます。

 

それに加え、私の塾では毎週塾に通いながら

その計画を実行していけるようにサポートしていきます。

同時に宿題の仕方や家庭学習の仕方を伝えていき、

最終的には自分で計画を立て自分で勉強していけるように

アドバイスをしていきます。

 

これまでの塾の役割は分かりやすく教えることでした。

近年ではインターネットを活用したWEB学習や

オンライン授業、映像授業などを使って、

以前よりも簡単に、学力を上げるための良質な情報を

手に入れられるようになりました。

 

その反面、どの教育、教材、サービスが自分に合うのか、

自分の子どもに合うのかが分かりにくくなってきていると思います。

みんなが良いと言っているものが必ずしも

自分に当てはまるわけではないと思います。

 

これからの塾の役割

これからの塾の役割は

ただ分かりやすく教えるだけではなく、

生徒の現状と目標に合わせた学習計画を提案し、

その学習計画を実行していくサポートをすること

そして自分で勉強できるようにアドバイスすること

だと考えています。

 

つまり、

どこまで生徒のことを理解できるか。

どこまで生徒に合わせた教育を提供できるか。

どこまで生徒が目標達成できるようにモチベートできるか。

どこまで生徒自身で勉強ができるようになれるか。

がこれからの塾に求められることだと考えています。

 

そして、親としてもわが子に同じように接していきたいと考えています。

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