学力の先行指標になる4つの能力~4つの能力を意識すれば学力は上がりやすくなる!~
テストなどの結果は3つの要素で決まります。
結果=行動量×能力×意欲
4つの能力
この3つの要因を4つの能力に置き換えて考えることができます。
①「行動量」=「作業力」ー正確に早く解く力
②「能力1」=「短期記憶」ー短時間に覚える力
③「能力2」=「長期記憶」ー記憶したものを忘れない力
④「意欲」=「セルフコントロール力」ー自分の感情・行動をコントロールする力
能力の詳細についてはこの他にも応用力、読解力など多岐にわたりますが、この4つの能力が結果を出すために必要な基礎学力です。
パソコンの4つの能力
ノートパソコンの性能をイメージしてみてください。
パソコンの性能はCPU×メモリ×HDD(記憶容量)できまります。
ノートパソコンの場合さらにバッテリー容量が必要です。
①「作業力」=CPU
②「短期記憶」=メモリ
③「長期記憶」=HDD
④「セルフコントロール力」=バッテリー容量
この4つの能力が高ければ性能の高いノートパソコンだと言えます。
これを能力に置き換えて考えてみます。
能力に置き換えると
①短時間にたくさんの正確な作業ができる
②短時間に覚えることができる
③覚えたことは忘れない
④長時間意欲的に学習ができる
この4つのことができれば結果は出やすくなります。
反対にこの4つの内どれかが欠けていても、良いパフォーマンスを発揮することは難しくなります。
勉強の先行指標
また、この4つの能力の特徴は比較的測定しやすく、テストなどの結果や学力の先行指標にもなります。
この4つの能力を普段から把握しておくことで、次のテストでどのくらいの結果になるのかを推測できます。
4つの観点でチェックする
私の塾ではこの4つの能力を客観的に見るために、
毎回の学習を管理し4つの観点でチェックしています。
①1回の授業でどのくらいできたのか。(作業力)
②漢字、英単語、用語、解法パターンを
覚えるのにどのくらい時間がかかるか。(短期記憶)
③間違えた問題ができるようになるまで何回の学習は必要か。(長期記憶)
④授業中の学習ペースにムラはないか。
勉強以外のことに気をとられていなないか。(セルフコントロール力)
この4つの能力を上記の項目で毎回チェックすることで、生徒の状況を確認しやすくなります。
具体的な方法
例えば、
この生徒は1回の授業に学習する量が少ないな。
この生徒は覚えるのに時間がかかってるな。
この生徒は前回学習した問題を忘れやすいな。
この生徒は学習のペースが崩れやすいな。
などの生徒ごとの把握し、それぞれの課題に合わせて次回の学習内容・指導方法を調整します。
テストの点数だけではわからない
テストの点が高い低いだけでは状況を把握するのには限界があります。
この4つの能力で学習の状況を把握していることで、その生徒に合った適切な一手を打つことができます。
そのため効果的に成績を上げていくことができます。
テストを受けなくても毎回の学習状況を見れば把握できるので、次の一手を打つ回数も多くすることができます。
能力によって学習の仕方も違う
どの能力が強いか弱いかによっても学習の仕方は違います。
成績が良い生徒でも4つの能力がバランスよく髙い生徒もいれば、いくつかの能力が突出して高い生徒もいます。
どこに弱点があるかが分かれば、成績は上げやすくなります。
また、この4つの能力は普段の学習の中で伸ばしていくことができます。
生徒と、この4つの能力の現状と課題を共有し、どのように勉強していけば良いかをアドバイスします。
ご自宅で学習される場合も、お子さんの学習内容を確認される場合もあると思います。そのときに、この4つの観点でお子さんの状況を把握するとアドバイスがしやすくなると思います。
皆様の参考になれば幸いです。